●ウイルスは、生きた細胞に寄生します。また細胞内だけで増殖が可能で、DNAか RNAのどちらかを持っている微生物です。大きさは、20〜400ナノメートル(ナノは
10億分の1 )。肉眼ではもちろん、普通の顕微鏡ではとうてい見ることはできません。
●細菌とは、原核生物である単細胞の微生物群。もちろんウイルスより大きい微生物です。
●かぜは、こうしたウイルスや細菌が私たちの鼻やのどに感染して起こる病気です。
●かぜの8〜9割はウイルス感染が原因です。残りは細菌や、ウイルスでも細菌でもないマイコプラズマやクラミジアといった微生物が原因といわれています。
●有名なインフルエンザの原因はインフル工ンザウイルスの感染です。
●インフル工ンザには流行かありますが、ウイルスの種類によって流行の激しいもの、 そうでないものもあります。
●かぜの原因は、1種類の微生物だけの感染とは限りません。
●たとえばかぜか長引いてひどくなったときなどは、ウイルスが感染したあとに、細菌 が二次的に混合感染している場合も多いのです。
秋・冬に流行するインフルエンザはかぜの横綱です。A型は、特に 地球規模で流行することで有名。 このため、世界各国の研究機聞が協力して、どこで、どんなインフ
ルエンザが流行しているのかを常 に監視しています。(写真のウイル スはA型です)
一年を通して感染がみられる、鼻かぜタイプのウイルスです。工ンテロウイルスの親戚で、100種類以上の型が知られています。
夏に流行します。プールで感染するプール熱もそのひとつです。41種類の型があり、かぜだけではなく、胃腸炎、結膜炎、咽頭炎の原因となっています。なかには癌に関わって
いるものもあります。かぜでは1、2,3,4,5,6,7,14型が重要です。
エンテ口とは「腸の中」という意昧です。夏に流行しますが、かぜだけでなく下痢を起乙したり、まれに髄膜炎の原因になったりします。
ポリオ、コクッキ一、エコーウイルスもこの仲間です。
一年を通して感染がみられます。
小児の場合、ウイルスが肺の奥に入り込み、呼吸困難を引き起こすこともある重症型のウイルスで、とくに新生児は要注意です。
一年を通して、主に小児に感染がみられます。4つの型があり、おたふくかぜのムンプスウイルスもこの仲間です。RSウイルスと同じく、子供にとっては怖いウイルスです。
ウイルスや細菌とは種類の違う微生物で、いろいろな時期に流行します。4年に1度流行するという説もあり、オリンピック熱とも呼ばれます。
強い咳が出たり、肺に炎症の陰が出るのが特徴です。かぜだけでなく肺炎を起こすタイプです。学校など、若い人の集団によく流行します。
ウイルスや細菌とは種類の違う微生物です。飼っている小鳥から感染することからオーム病とも呼ばれています。
重症の肺炎を引き起こすタイプです。このクラミジアの中には、最近かぜにまぎらわしい症状を示す種類も発見されています。
(写真はクラミジア・シッタシと呼ばれるタイプ)
ウイルスと一緒に感染して、肺炎を起こします。
まだウイルスが知られていない昔、インフルエンザの病原体として間違えて発売されたため、この名前が付けられました。
インフルエンザウイルスとはまったく別の、かぜの原因菌です。
1980年以降、呼吸器に感染する病原体として注目されるようになった細菌です。
丸い菌が集まってブドウの房のようにみえるのが特徴。強い毒性を持っていることで・有名な細菌です。